れれれのれびゅー

てなわけで(※前回の日記参照)今回はかるーくCDレビューとかしてみる。それにしてもwindowsは使いにくいな・・・







「Red Carpet Massacre」/DURAN DURAN

万人が求めるデュラン・デュラン像は"(Reach Up For The) Sunrise"みたいな、"The Reflex"路線なのかなーと思いつつも、1stが好きな自分としては今回みたいな暗いのがドンピシャなわけです。えへ。基本的にはあの頃の時期のイメージをかなり引き継いでいて(あとは「Big Thing」のB面か)なおかつ相当今日的なアプローチでもあったりするわけで、もしかしたらこれは「時代が一周した」のかもしれない。
しかし、何故に"Falling Down"が先行シングルだったのか。"Nite-Runner"のがよっぽど練れてるしウケもいいと思うのだが。そんで"Girls On Film"みたいなエロエロで意味深っぽいPVを作ったりすれば良かったのに。その場合、メンバーはあんまり出演しないのがミステリアスでカッコいいですね。って何の話だよ。


「Shout」/DEVO

ふいに聞きたくなって買ってしまった。再発なんてもはやWarnerのレーベルからじゃなかったりするんだけど・・・と思ったら系列ではあるみたい。ん・・・? よく見たらRhinoの傘下みたい・・・にしてはダサいロゴだなおい・・・確か選曲意図のよくわかんないチープ・トリックのベスト盤もこのレーベルから一枚出てたよな・・・。
と、あまり関係ない話でお茶を濁してしまおうかとも思ったのだが・・・あー・・・このアルバムに関しては・・・次の「Total Devo」もそうかも・・・「Smooth Noodle Maps」はまだ聴けてないんだけど・・・は・・・あー・・・「ロックバンドはドラマーが鍵を握っている」ということがよくわかる作品、かな(オブラートに包んでみた)。タイトル・トラック他数曲以外でイニシアチブを握っているのはドラムス以外のリズムトラック。いつもの独特なリズム解釈はほぼ身を潜めた感じで、物足りないこと物足りないこと・・・。正直「全部打ち込みです!」と言われてもわかんないかもというくらいアランの貢献度は低い。もはやリズム解釈に創造性を見ることが出来ない。まあ"The 4th Dimension"のイントロとか"C'mon"とか、おっと思うとこはあるんだけど、これらやっぱりドラムが引っ張っていくタイプの曲なんだよね・・・。
あと全体に'60年代サイケを彷彿させる詞やフレーズがまぶしてあるんだけど、それもまたイマイチかもしんない。なんつーか、「オマージュ」みたく聴こえてしまうのがなんともヌルくて、違うやい! 僕の好きなディーヴォはこんなんじゃないやいやいやい!・・・


Perfume〜Complete Best〜」/PERFUME

初物買いは江戸っ子の粋でい! とか言えない感じにもはや定着してしまった感はありますが。
どう聴いたって冒頭4曲が白眉。まあぶっちゃけそのあとが・・・(苦笑)。でもまあそんなこと言ったってこれある種コンピレーション盤なので、その辺はいいんじゃないかしらね。"リニアモーターガール""コンピューターシティー""エレクトロ・ワールド"のいわゆる「3部作」路線で一枚アルバム作ったら本当に面白そうとも思うのだが・・・そうだなあその場合、一曲目は暗い感じのインストで、トラックのケツを切っていきなり"リニアモーターガール"のイントロにつなげて・・・って、またなんの話をしてるんだろう俺は。PV集のDVDが同梱(この言い方オタっぽ・・・)なのはナイスです。そういう意味で、彼女らは出てきたのがこの時代で良かったのかもしんない。やっぱり全体像が大事ですし。
Perfumeそのものについては前にも少し書いた気がするが、あまり深く分析しないでただなんとなく楽しむのが一番いいと思うので触れず。でもまあそれにしてもなにが言いたいのかって、バラエティーに出すのはやめといたがいいよ、という。親しみ易さで押していくタイプではないと思うのだよね・・・。


「Generation Terrorists」/MANIC STREET PREACHERS

いやーんレイト80'sッッッ!!!って感じで、いかにもブリティッシュ・パンクなジャケットからは想像もつかないくらい音は爽やか。あと一歩でLAメタルですな。
ただし詞は絶望的。「どうしてくたばっちまわないんだ!」とか書かれても・・・とも思うのだが、しかしこのギャップがこの作品の一番魅力的なところなんじゃないかしら。すなわち、曲は快感原則に従って書ける、先人達に倣えばクオリティーもある程度から上にはなる、でも語るべきこととなると話は違ってくる、今(当時も今もたいして変わらないと思うのは僕だけ?)嘘をつかずに語れることと言ったら、どうしたってそれは酷薄になってくる、という・・・その抜き差しし難い、どうしようもないドキュメント性というか、そういうものがこの作品の代え難い魅力に繋がっているのではないか。
個人的には"Motorcycle Emptiness""Stay Beautiful""Little Baby Nothing"が好き。でも全体としては「なげーよ」と、思わないでもないんだけどね(笑)。


「Gold Against The Soul」/MANIC STREET PREACHERS

そんなわけでヤブレカブレの解散撤回宣言を経てのセカンド。
正直、解散なんかしなくて良かったじゃんと思うんですが。あとライナーノーツでの増田勇一さんはナイス・フォロー(笑)。まあリッチーは優秀なコピー・ライターだったってことで。
全体にコンパクトになって、だいぶ聴き易い。つか、音はモロにブリティッシュ・叙情ハードロック。おじちゃん好きだぜ、こういうの。ぐへへ(?)。
言うまでもなく"From Despere To Where"のストリングスでつなげるブリッジとか、巧い。詞に関しても、ただ暗いだけじゃなくて、詩的な美しさを兼ね備えたものになってきているのが、実にいい。"Yourself""Life Becoming A Landslide""Gold Against The Soul"の詞なんて・・・とここにきて気付いたのだが、この人たち、ZIGGYさんに似てない? や、むしろそっくりかも・・・。


「Holy Bible」/MANIC STREET PREACHERS

そして三枚目。
第一印象はまたしても「なげーよ」(笑)なんだが、でもまあこの長さも味かも。ここへきてようやくバンドの本当にやりたいことが音になってるという感じは、やはりする。つまりそれは曲も詞も暗いってことだが・・・ていうかこんなアルバムをしっかり最後まで作らせてくれるレーベルもなかなかだと思うのだが。まあ、曲はポップとも、言えなくはないか・・・。
聴き所はいっぱい。" IfWhiteAmericaToldTheTruthForOneDayIt'sWorldWouldFallApart"(なげーよ)とか、"Of Walking Abortion"とか、"4st 7lb"とか、あとなんといっても一聴必殺"Faster""P.C.P."。長いだけじゃなくって、その分しっかり実が詰まっているので、ま、なんというか疲れます。仕事しながら聴きたくない感じ(笑/聴いてたけどな)。もちろん詞はなんの文句もありません。凄すぎ。あとこれを歌ってるってのも凄い。
トータルで見て、「神懸かってる」。有無を言わさぬ緊迫感(長いけどな/くどいなー)


十六夜の月、カナリアの恋。」/田村ゆかり

いいねえ、この落差(笑)。というわけでゆかりん通算6枚目のオリジナルアルバム。正直そこまで期待してなかった。先行シングル2曲"星空のSpica""Beautiful Amulet"も、それに準ずる扱いだった"チェルシーガール"も、ぶっちゃけそこまでではなかったんだ俺としては・・・うーんなんというか、残念ながら予測の範囲を超えてはいなかったんだよね。本人の成長に伴う曲調の変化と、あとはまあ定番路線だし。
でもですな、アルバムで聴くといいんだこれが。歌謡曲の路線を正統的に引き継いでると言ったらあまり嬉しがられないかもしれないが、ジャズもフレンチ・ポップもボサノバもタンゴもオールディーズ風も、もちろんいつものデジポップもロックも、全部詰め込んで、キラキラと輝く万華鏡のような世界に纏め上げて聴かせてしまう優秀なプロデュースと、そして田村ゆかり本人の声はいつも通り。やっぱりこの人、ジュリーだよ・・・(と、秘かにエールを送ってみる)。
そんな中で聴く先述の3曲もまた、単体で聴くのとは格別の味わい。特に"Spica"はマスタリングで大分バランスを変えてるんだと思うんだけど、ずっとリッチな印象。
あ、シングル「Mon Cheri」と併せて聴くとさらに面白いです。


「yellow」/岡村靖幸

「化ける」前の岡村ちゃん。デビュー・アルバム。とは言ってもそこらのソングライターに"Out Of Blue"や"Check out love"は書けないと思う。まあ、玉石混交ってヤツですか。ま、アルバムジャケットの通り、どこか散漫な印象は拭えないかも。でもなんだかんいって共同アレンジは西平彰だし、それはそれでクオリティーは高いんだけどね。あ、岡村ちゃんの歌がたまーに微妙かなという気はするかな(笑)。
シングル曲は当たり前にいいのだけれど、既にして後の「岡村ちゃん」が顔を覗かせる、語り入りの"Water Bed"とか、ストリングスアレンジもカッコいい"RAIN"とか、「地味-な」アルバム曲に掘り出し物があるってのも、いかにもでいいですね。



「Pure Instinct」/SCORPIONS

ふいに懐かしのものを聴きたくなった。このアルバム既に12年も前の作品ですよ・・・(ここんとここういう物言いが多いな俺・・・)。
ま、その、ハードロックが激しい感情の発露のカタチのひとつであるというのは殆ど当たり前と思っているのだけれども、例えば"Where The River Flows"や"Ston In My Shoe""Time Will Call Your Name"のような世界観にだって激しい感情の発露はあるわけで、「お、お、俺のレモンを絞ってくれ」みたいな(古いな)モノではない、もっと深く心に沁み入るような激情を如何にしてカタチに出来るか? そのへんにハードロックが広く一般に訴求しうるポップ・ミュージックとしての正当性を得る・・というか、まあぶっちゃけコアにならずに生き残っていくひとつの道筋があるのではないかな、と思った。
月並みながら、ヨーロッパらしい深い陰影を刻み込んだ傑作だと思う。やっぱりね、クラウス・マイネの声はスペシャルですよ。





・・・ちなみに上記のモノはすべて購入したものです。借りたのいれるとこの数倍聴いている(苦笑)。







・・・うん、やっぱ使いにくい。うんうん、そだそだ。