音楽の話。

唐突ですが、そろそろ引越をしなければならないのでしばらくネット環境から外れることになります。なので、その前に貯まってる「音楽の話」(とか書くと偉そう)を書き出しておこうかなと。




  • 図書館で「超ビートルズ入門」(中山康樹著)を借りてくる。勢い良くその場で読了。そして唸る。ううむ。
  • 結局のところ今もって「ビートルズの最高傑作は『サージェント・ペパーズ』だ」があらゆる(ネットも含む)ポップスの評論の大勢を占めているわけで(まあいいところ「いや『リボルバー』だ」ぐらいかな)、それになんとなく引っ張られてその辺から聞きはじめるわけだけれども、まあそれって失敗なのかもな・・・と読了して思ったのであった。なんたって「まず初めに『パスト・マスターズvol.2』を聴きなさい」と来るからね(笑)。でもそれはむしろ正しいのかもしれない。遥か昔に『赤盤』にハマり、そのまま『青盤』をプレイヤーにかけたときの衝撃(いやむしろ「理解出来なさ」?)が今も強烈な記憶になって残ってたりする自分だが、まあそれだけいろいろやってたわけですよ、ヤツら。というスケールをまず知ったほうがたぶん、ビートルズは楽しい。だとしたら『ホワイト・アルバム』はちょっとヘヴィだし、『赤』『青』はボリュームがさらにありすぎるので、『パスマス2』は妥当なのかな・・・って、実は聴いてないのでなんともいえないが(!)まあそういう感じの納得はいく。なんというか、ビートルズが「人類の偉大なる財産」と化して久しいけど、そういうんじゃなくて、ただ単に聴いてみようや、という気持ちになれると思う。そういう意味でドキュメンタルにビートルズを眼前に「再生」させてくれる副読本になりうるのではないかしら。
  • まあチープ・トリックを「パワーポップの元祖」から、クラフトワークを「テクノの父」から、T-REXデヴィッド・ボウイを「グラム・ロックの両巨頭」から・・・いい加減解放したげたらどう?と思うものはいろいろあるよね。
  • そういえば『at武道館』より『〃II』の方が全然いいよね、と今更(まあ今更初めて聴いたわけですが)
  • 4・24武道館には結局行きませんでした。まあお金なかったしな・・・引越とかいろいろ。
  • でもですね、前にも書いたかもしれんけど、僕には初めてライブでチープを見た時の衝撃というのがあってですね、それはつまり「キーボードなし『Dream Police』」なんですけど、スタジオバージョンで些か食傷気味だったアレが、キーボード抜きだとモノスゲえゴリゴリのロックに聴こえる・・・というそれがすごい新鮮で衝撃だったわけですね。ああ、この人たちロックバンドだー・・・と思ったのです、そんとき。で、たぶんこれをオカズに僕は当分おいしく聴いていけると思うので、まあいいかなーなんて。どーせアレでしょ?ライブレビューでは「パワー・ポップの始祖の面目躍如」とか書くんでしょみんな(笑)。そんな興醒めなモノにつきあってられないよ!・・・や、笑い事じゃなく。いいじゃん、トムの12弦ベースとリックの暴力的フレージングのギターのユニゾンで作った弦楽器の轟音をロビンのボーカルとバンEのドラムで上下から軽〜くサンドした、そういうバンドだってだけで十分だよ。いわばロックのファーストフードだ。まあ見た目は(笑)。あんまりなんでもかんでも権威にするからつまんないんだよ。ねえねえそうこんとこ、わかってる? ああどぉしたらいいんだろう・・・。
  • そして岡村ちゃんだ。
  • あえて直裁に書くが、僕は自分自身が覚醒剤の被害にあったことがないし、それを使用して幻覚に嵌った人間による犯罪に遭ったこともなければお隣の社会主義国がそういうモノを国策として栽培・密輸しているらしいという報道にも「へー」ぐらいにしか思わない。悪いけど。ないがゆえに、特に感慨のないメディアの向こうの人間(つまり、ほぼ見ず知らずの人間)に向かって「終わった」と言葉を投げつける人間がただ単に常識に依拠して自らの攻撃衝動を発散しているんだな、としか思えないわけで。無論、前述したような犯罪に近しい人、とその被害者の方々は除いてね。
  • そして、その人間の作った音楽が素晴らしいからといってその人の犯罪までをも全面弁護できるほどの寛容さもない。僕には。
  • あと付け加えると、僕は「'05年の逮捕」「そこからの復活」という流れをほぼリアルタイムで経験していないし、ゆえにそこに乗っかって知ったように「失望した」などと言える立場にすらないわけだ。
  • で、何がいいたいのかと言うと、あくまでリアルな「孤独な存在としての自分」が「どうなっちゃってんだよ 人生頑張ってんだよ」とか「きっと本当の恋じゃない汚れてる」とか「奥さんてなんだよ」とかいったつい出てしまった感じの本音の言葉でもって「常識」だの「当たり前」だの「流行り」だのの99%それが当たり前みたいなものに向かってなりふり構わず叫び続けるその構図というか、そういう勝ち目のない戦いみたいなものに対するシンパシーというか、でも岡村靖幸というミュージシャンの圧倒的な音楽の構築力というファクターを通してその構図を描写するとその「勝ち目のなさ」が幾らかでも「勝ち目ありそう」に逆転して見えてくる感動というか、まあそういうものに惹かれているわけで、でもそれなのに自分だけおクスリやって逃避してたらダメじゃんそんなの、という気分に(多少)なるという程度のことです。まあ「ああやっぱ負けんのかな・・・」って少しヘコむはヘコむかな・・・。だって僕が知ってるのは音楽を通じた「岡村ちゃん」だもん。「人間・岡村靖幸」ではないもの。そりゃ「純愛カウンセリング」読んだけどさ(笑)。
  • たぶんそういう意味で、僕にとって岡村靖幸というミュージシャンは全然古くなどなく、昔の人でもなく、オッケー全然問題ないまくり(笑)だ。あくまでミュージシャンとして。たぶん隣にいたらすごくやりづらいと思うし(笑)。だいたい僕は彼自身のことを知ってなどいないのだ。なので、また歌を聴きたいぜ、と思うばかりです。そのなんだ、君がよければ、またよろしく。これくらいの感じが、たぶんちょうどいいよね。
  • 買いたいは買いたいけどそこまででもないしお金ないぜどうせ初回盤の在庫余るだろうしすぐ中古出るだろうし引っ越して余裕出来たら買っちゃおうかな的なポジション(自分的には)だったPerfume『GAME』が、全然そんなことなくて今すぐ欲しいし初回盤瞬殺だし中古は店に出ねえし出てもヤフオクはバカ高いし転売厨ムカつくしなわけで大絶賛後悔中です。
  • 初回盤にいちいち拘る当たりが「オタクね〜」と思われそうだが、そうじゃないんだ、これが。ていうかそんなの説明しなくてもいいじゃない。 Perfumeはビジュアルも全部ひっくるめた総体として「なんか知らんけど、いい」というモノだよ、きっと。だから音楽だけじゃ勿体ないというか、それは一部だ。だからPVが手に入るならそのほうがいいわけよ。まあライブに行けたらもっといいが。
  • でもあくまで本人達にそこまで興味があるわけではない・・・というのが僕の正直なところ。なんかその辺、言ってみれば「真空な感じ」が、きっと一番惹かれるところだ。分析したところで意味ありげな中身なんか(たぶん)なにもない。高品質かつシンプルでわかりやすい、そういうものが知恵と工夫で広まっていって世の中を席巻する、そういう事件、その総体がきっと一番「おいしい」んだよね。そういう「ありえなさ」が。だからデビューから苦節ウン年で武道館・・・みたいなストーリーは、まあいいんだけど、そこまで肩入れしてもなあ・・・という気が。むしろ「あ、そーなの?」と言ってしまえるくらい彼女らがライトであるということ、その佇まいがなかなか僕は「いいんじゃない?」と思うわけだ。そういう意味でYMO以来とかいう比較をされるのも僕はそんなに的外れじゃないかなという気がしている。だってあいつらもそういう「ライトな」存在だったじゃない?
  • ・・・そりゃのっちは可愛いけどさ(ボソッ)
  • 地味にボストンにハマっています。なんとなく宅録臭いところが(ていうかそうなんだけど)イイよね。なんか。
  • クラフトワーク放射能」が想像以上に恐いのでなんとなく何度も聴いてしまう。そう、恐いもの見たさです。
  • でもごめんスガさんやっぱあんまり好きくないわ。ていうか、何と言うか自分の資質的に、そっちに振り切ろうと思えば出来てしまえるので踏みとどまってしまうのかもしれない。恐すぎて直視出来ない感じ・・・。や、むしろボクはもうナイーブさとかとはいい意味でオサラバしたいんだ。どんだけ毒づいてみせたって、それだけじゃ話を聞いてくれる人なんて現れやしない。たぶんどこの世界にも。
  • 「第六感」の前半が好きな人、お手上げ!



そしてうっかりケーブルテレビで「迷宮物件」を見てしまったがために、また川井憲次に目覚めつつある。去年のコンサート行けば良かったな・・・