無題

音楽の楽しみとは・・・。


気に入った曲を、何度も聴き返す。その「良さ」が言葉に出来てしまえるくらい聴き返す。飽きるまで聴き返す。だんだん自分の聴き方に曲を嵌め込んでいるだけで、距離の近さが重くのしかかってくるようになってきたら、一旦聴き返すのを止めるのもいい。そうして、しばらくして、食傷気味になった記憶しか残ってないところでまた聴き返す。思い込みとのギャップに、また新たな発見がある。または外へ連れ出して、環境を変えて聴き返すのもいい。覚えて口ずさむのもいい。自分が口ずさむうちに体に染み込ませてしまった「我流」を原曲と較べて違いに驚くのもまた、悪くないものだ。




音質がいいからなんだというのだ。モノラルのAMラジオから流れてくる旧知の曲がやけに新鮮に聴こえてくることだって、あるではないか。聴く側が不安定で、たまには情緒的にすぎることもある生物なのだということを忘れて、「感性」を極めたような顔をして何の意味があるのか。