ZOO&RUBY

オイラいつまでもゆかりんトークだけしてるわけじゃないんだぜ(笑)。ということで少々実のあるネタでも書き連ねていこうか・・・とりあえず1月中は。それ以降は無断欠席が増えると思います。同人誌作るからね(笑)。



ZIGGYの「ZOO&RUBY」をここのところ聴いている。個人的には生涯2枚目に遭遇したZIGGYのアルバム。ちなみに一枚目は当時リリースされたばっかりの「Goliath Birdeater」。その後にワゴンセールで未開封1200円にて出会ったのがコレ。もの凄い落差(笑)。

で、当時聴いた時の感想は、「J-POP?」だったという・・・リアルタイムで「Jealousy」や「君をのせて」「STEP BY STEP」を知っていたので、そんな感じだろ・・・と思ってたら、それらのロックンロール曲とは全然違っていた。大々的にフィーチャーされたキーボードも含めてソフトな印象の演奏、シャウトしないボーカル・・・。リリースデータを観ると'93年。ビーイング系が売れてた頃だ。ZIGGYも時流に遜っていたころがあったんだね・・・とか勝手に納得したのであった。
しかし乍ら。よくよく聴いていくとちょいと違う。いや、全然違う。ていうかこんなにディストーションギターが影で暗躍しているJ-POPなんて、ない(笑)。加えて曲展開もなんか気持ち悪いしな・・・あと圧倒的に違うのは詞の方向性。「頑張れ」「負けるな」な応援ソングとは、全然違う。


そして今。当時既にT-REX(ティラノザウルス・レックス含む)を聴いていたし、ここ数年でデヴィッド・ボウイも通過して、そして、今。このアルバムが僕には、「プレ・グラムロック」に聴こえる。今あげた、マーク・ボランがミッキー・フィンと二人で組んでいた頃のティラノザウルス・レックスや、「ジギー」以前、「ハンキー・ドリー」あたりのボウイの演っていた、魔法使いや宇宙人を題材に、共感よりも第三者的視点の目立つ詞で彩られた、エレクトリック化されていない、ある種フォークソング的なノリの種類の音楽のことだ。その後エレキギターを背負い、メイクを過激に施していく中でうやむやになっていった、グラムの源泉とも言えるもの、つまるところ「人を魅了する、得体の知れない、胡散臭い、なにか」を描き出そうとしていた音楽。戸城氏の意図が「ビートルズ的なもの」(今更だが「ZOO&RUBY」とは「ずーとるびー」である・・・)なことはインタビュー等で読んだが、森重の意図するところはあまりこれまで見えてこなかった。しかし、もしかすると彼の中にあるボウイやT-REXへの憧れ、といった初期衝動のひとつの現れがこのアルバムの裏にはあるのではないか・・・「ブリキの馬車」「グラムのピエロ」「スパンコールの衣装」といった言葉で綴られた「架空のサーカス」がこのアルバムの一曲目なのは、そういうことなのでは・・・。そして、そういった意図をJ-POPかと誤解されそうな線ギリギリで商業ベースに上手く乗せていく、という挑戦がこのアルバムの意図なのではないだろうか。



・・・とまあ、そんな妄想を膨らませながら仕事しているわけですよ。いいご身分だね(笑)。ちなみに僕は唯一「天のくれたメロディー」だけが苦手です。「午前0時のMERRY-GO-ROUND」も苦手気味なので、たぶんそういう「好み」なんだと思います。