えー、まあ更新が途絶えてる時は基本的には会社で徹夜してるときだと思って頂ければ間違いないわけですが(笑)、そんなときだってどんなときだって僕は音楽を聴いているのさ・・・イカしたロックンロールをね!・・・ごめん、照れるわ(笑)。

そんな感じで、仕事始めてから半年以上、僕はポータブルのミュージックプレーヤーを持っていなかったので、親のお下がりのカセットテープ・ウォークマンを愛用していたわけです。そいで、それに準じて、今では日常的に殆ど使用することのなくなったカセットテープの束なんて荷物に入れてこなかったわけで、後から実家から送ってもらったのです。引っ越してきたときにはそんなつもりもなかったので。そして・・・イエモンのベーシスト廣瀬洋一NACK5でやってたラジオのエアチェック・テープやらと再会する中で、一本、懐かしすぎるブツがありまして。そのテープのタイトルは、シンプルに「Rock And Roll」。今は昔、高校2年の夏に作り始めた、自分のお気に入り・ロックンロール・チューンの編集テープ。確かこの頃、BURRN!別冊「METTALION7」を古本屋で手に入れていて、チープ・トリックやイナフ・ズナフのインタビューが目的だったそれは、ジンジャー(ワイルドハーツ)の壮絶なバイオグラフィーやらも一緒に載っていて、触発されてうっすらパンクに目覚めたりしつつ、なバックグラウンドのテープなんですね。

で。

おもむろに聴き返してみると、しかしこれがなかなか面白い。なので、今回はこのテープのライナーとか、書いてみる。ていうかカセットテープって当時でも十分時代遅れだよな(笑)。当時から「遅れてきた昭和」だったんだなあ・・・。


◯A面

1.Rock And Roll/LED ZEPPELIN
このタイトルでこれはお約束、的な。やたら低音部の充実したリズム隊が、ある意味で重苦しいくらいの、独特なビートを生み出していて、この曲調でありながら「ハード・ロック」している、という。ちなみに「IV」('70)はこのあと借りパチされたんだよなあ(笑)。

2.Ice Cream Summer/HANOI ROCKS
一気に軽くなる(笑)。なんとなくどこかヘタウマっぽい?のがなんともインチキくさくて「ロックンロール」ですな。中盤の"M- m- my-my-my, Rosalita"からの展開から、それまでの割とフツーなミドルテンポ・ポップ・ロックンロールが、甘酸っぱい印象に変化するあたりがナイス。やっぱハノイはチャチくて人懐っこくなきゃイカン、と思ったりする。"再生"後はどこか本格派だからねえ。

3.Solid Gold Easy Action/T-REX
マーク・ボランのヘンな声ボーカルと、同じ声でのなんか軽快な"Hey, Hey, Hey!"というかけ声、それに女声コーラス・・・単純ながら気にかかる、T-REXらしいブギー。比較的高速。そういえば当時、この声にウチの相方は思わず吹き出したが、まあわからんでもない。ヘンはヘンだしね(笑)。

4.Holiday In The Sun/SKID ROW
チャリティー・アルバム「Make A Difference」('89)より、セックス・ピストルズのカバー。母親がこのアルバムを所有していて、それは恐らくスコーピオンズの「My Generation」(ザ・フー)とかボン・ジョヴィ「The Boys Are Back In Town」(シン・リジィ・・・カバー集なんです)目当てだったんだろうけど、息子はこっちのが好きだった、という(笑)。パンキッシュな曲なのにメタルっぽいカッチリとした演奏で、なかなか好カバーだと思う。

5.Move Over/CINDERELLA
同じく「Make A Difference」より。このアルバムに楽曲提供してるバンドって、マネージャーがドグ・マギー、っていうつながりなんですよね。その辺でいろいろ事情があって・・・まあどうでもいいちゃどうでもいいか。トム・キーファーのボーカルが微妙にオリジナルのジャニス・ジョプリンの声を彷彿させて、これもなかなか好カバー。そういえば前曲のスキッド・ロウも、このシンデレラも、オリジナル曲を聴くことになるのはずうっと後のことでした(笑)。

6.Feeling Hot/COVERDALE /PAGE
こんなん今覚えてる人いるのか?(笑) デヴィッドとジミーのおじさん二人組がいい年して組んだ夢のユニット(確か'94年)。ていうかこれならフツーにロバート・プラントと演りゃよかったじゃん?(笑/言うな) アルバム全体はわりにヘビーなブルースばっかりですが、この曲のみノリ重視のロックン・ロール。ていうかやっぱりこれ、やっぱりまんまツェッペリンですな。

7.Anarchy In The U.K./MOTLEY CRUE
これも「Make A Difference」に収録・・・てか、ベスト盤にも入ってるね。オリジナルは当然ピストルズ。「UK」だけどめちゃアメリカンな仕上がりで、「Holiday In The Sun」と同じくカッチリ出来てます。ヴィンス・ニールの声がなんともふてぶてしくて最高。

8.Highway Star/DEEP PURPLE
ここへきて、曲間なしでいきなりこんなトっぽい曲につながるところが素敵(笑)。でも「ハード・ロックの教科書」だなんて思わずに、ただの「ロックンロール」として聴いてみると、結構いろいろ新鮮に聴こえますよ。音が潰れまくったリッチーのファズ・ギターによるソロが結構アバンギャルド、とか。ベースラインが結構痒いところ手が届く感じで、よく考えられてるよなあ。

9.Dead On Time/QUEEN
「JAZZ」('77)より。知ってる?(笑) まああれですね、クイーンは「ロックンロール」演っても素晴らしかった、っていう。まあ、ブライアンのギターもいつもどおり多重してるし、ロジャーのドラムなんてあからさまに「クイーン」なんですけどね。特にフィル・インに相当する箇所の、種々のタイコの音の混ぜ方とか。オチの「You're Dead!」ってフレディのキメも、らしいよなあ。

10.Hot Love/Cheap Trick
デビュー・アルバム'(78)のドアタマを飾っていた、高速・ド「ロックンロール」。是非ヘッドフォンで、リック+トムによる壁のような轟音弦楽器隊と、メロの裏側でキレてるコーラス(?)をご堪能ください。このネジれかたがチープらしいわあ。

11.Bang On/Enuff Z'nuff
「10」('00)より。ここまでストレートなロックンロールって、ズナフにしては珍しいかも。ていうか、チートリからズナフにつなげるあたり、自分の愛を感じて微笑ましい(笑)。サビでタンバリン鳴らしちゃうあたりが、「ヘヴィ」ハードポップ・バンドなズナフらしいです。ちなみにCDのトラック分けだと曲の尻にちょっとした小曲が入ってしまうんですが、CDとの同期ダビングでその辺はカット。ナイス職人技(笑)。

12.Go Faster/The Black Crows
「By Your Side」('99)より。このアルバム、当時はこの曲と、続く「Kickin' My Heart Around」の冒頭2連打までしかついていけなかったなあ(笑)。ギターを重ねる「音圧攻め」ではなく、チャラチャラしてるのが、「サザン・ロックの後継者」らしいけど、曲はオーソドックスなロックンロール。

13.Dulcimer Stomp/AEROSMITH
たぶん曲名だけを聞いて曲を思い出せる人はほぼいないであろう(笑)。というのも、この曲はアルバム「Pump」('89)における、「Janie's Got A Gun」と「The Other Side」の間の、「繋ぎ曲」だから。しかもインスト。なんでこんな曲が入ってるかって、それはこのカセットテープが片面45分+αのテープだからで、要するに45分+αの尺を完全に埋めて、A面→B面の空白をなるべくなくしたい、という意図なのです。でもこの曲、なんかよくわかんないけど威勢が良くて、好きよ。民族音楽っぽい? ・・・あ、尻に微かにタイラーおじさんのブレスが聴こえた(笑)。



◯B面

1.Do The Fake/THE WILDHEARTS
問題作(らしい。未聴)「Endless, Nameless」('97)からのシングル「Urge」のB面曲。とはいっても、「俺こんなんも知ってんだぜ?」なマニアック選曲をしたわけではなく、安売りしてた「Anthem」と、このシングルの収録曲の中で一番お気に入りだった、というだけ(笑/確か1枚150円だった記憶が・・・)。「Anthem」あたりと較べると、わりに(音質とか)ストレートで、「らしい」かも。サビがなんかガシャガシャ言ってますけど。

2.Shakecown/MICHAEL MONROE
「Not fakin' it」('89)より。このアルバムの中でも、一番単純でストレートでインチキっぽい「ロックンロール」ですな。早口でまくしたてるボーカルがパンキッシュ。他には「Smoke Screen」とか好きだったなあ。

3.He's A Woman-She's A Man/SCORPIONS
アルバム「Taken By Force」('76)より。確かこれシングル曲じゃなかったっけ? それにしてもこのアルバムからわざわざこの曲引っ張ってくるってどうよ?って感じですが(笑)、イントロが前曲のお尻と繋がる感じで。それにしてもこの疾走感、「哀愁」しなくても単純にいいバンドだよねえ。

4.Wishing Well/Dizzy Mizz Lizzy
「フリー」ではありません(笑)。なんというか、3ピースならではなカッチリしてないグルーブ感が・・・というか、このバンド、本当にカテゴライズが出来ないですね。なので勝手に「グルグル・キャンディー・メタル」とでも(なにそれ)。

5.Communication Breakdown/LED ZEPPELIN
はいそこ、スペルミスはありませんよ(笑)。これまたヘヴィー・ブルーズ集な趣の1st('69)から、唯一のノリ一発曲を・・・でもないか、「Good Times Bad Times」があった。個人的には、'60年代末のイギリスのビート・バンドってこういうイメージ。

6.Keep Pushin'/REO SPEEDWAGON
いきなりポップだ(笑)。それでもこの流れで聴くとまるで、このバンドがポップ・メタル・バンドっぽい印象だけど、そんなこたーない。さりげないアコギも軽快だけど、個人的にはエアベースしたくなるな。エアギターならぬ。

7.I Want You/CHEAP TRICK
ロイ・トーマス・ベイカー、二度目の登板です(笑)。曲そのものはポップだけど、ものっそ乱暴なギターとやたら単純なドラムが・・・ってか、イントロから「Yeah Yeah Yeah Yeah」連呼ですからね。ニューウェーブ風味かな? 同録で次の曲(※アルバム上)の「One On One」に入る寸前でトラック切っているのが、高校生のオレ、流石(笑)。

8.Draw The Line/AEROSMITH
超定番。ぶっとくてふてぶてしいベースがさりげなく全体をリードしてるあたり、HR/HMに収まらないこのバンドの奥深さだと思う。血管切れそうなすり切れ気味高音ボーカルなタイラーさんもグッジョブ(笑)。

9.Pure/3 COULORS RED
これも安売りしてたシングルから。今でも驚くような値段で安売りしてるよね。なんだろうなあ、煮染めたワイルドハーツ、とか言うと伝わるだろうか。ワイハーのベーシストのダニーの弟がリーダーなんで、実際その人脈ではあるのだけれど。転んでコンクリで擦りむいた傷口みたいな曲(?)。

10.King Of Misery/HONEYCRACK
これも(以下略)。それにしてもなんというか、この使い捨て社会が悲しいよ・・・って、恩恵にあずかりつつも(笑)。こっちは元ワイハーのCJが作ったバンド。さらに甘くしたワイルドハーツ、とでも言いましょうか。ハードなポップさの裏、の切なさを前面に出しすぎないあたりがイギリスらしい上品さ。

11.Shadow Of Your Love/GUNS 'N' ROSES
これも(以(ry。確か「Live And Let DIe」のB面曲で、いわゆる"Previously Unreleased"ってヤツでしたよ。ていうかこの当時「Appetite For Destruction」すらちゃんと聴いたことなかったのに(笑)。あっという間に終わる、ノリ一発曲。でもガンズってこういうイメージ、って気もする。実際はもっと多彩なバンドだけど。

12.Hey Dude/KULA SHAKER
統一感がまるでないなあ(笑)。インド風味なグルーヴィーなロックで一世を風靡した・・・らしい。これはちゃんとアルバム「K」('95)を持っていて、そこからです。この時代の音なのに'60年代みたい。ここまでの流れからすると、見違えてサイケでグルーヴィー。ここで気付いたんだが、B面に入るとフェイド・アウトする曲が全くないのね。イントロでガツン、お尻もガツン、で、繋がっている。ゆえに、勢いが途切れない。

13.What's Up/GIRL
後にデフ・レパードに移籍するフィル・コリン(「ズ」は付きません)がフィリップ・ルイスらと組んでたバンド。なんでこういうのは定価でちゃんと買ってんだろう?(笑)でもB級ハード・ロックで好きよ。ちなみにこのアルバムの他の曲では初期JAPANっぽいこともやってたりする。パンクじゃない'70年代末の"イギリス"も、面白いなあ。

14.I Stole Your Love/KISS
遂にキッス来ましたよ(笑)。なぜかキッスの良さはわからなかった、というか、今もよくわからないんだけど、この曲あたりは気に入ってたみたい。「Love Gun」('77)より。タイトル曲もわりに好きだったかな。

15.Seven Seas Of Rhye/QUEEN
1st収録の、インストバージョンのほうね。A面がインストで幕引きだったので、締めも同じく・・・って考えたんだろうねえ。ちなみにこの曲の〆と45分+αの尺はやっぱりピッタリです。流石(笑)。



・・・っちゅーわけで、駆け足でしたが、我ながら当時、これだけよく寄せ集めたモンだ(笑)。ちなみにB面の最後の方は収録曲がなかなか決まらなくて、スネシェーの「La Vie en Rose」が入ってたりRED'Sの「OUTSIDER」が入ってたりした時期もありました。確か高校3年の始まる頃にやっと完成したんだよね。長い(笑)。そしてこのタイトルでストーンズだのビートルズだのが入ってないあたり、いつの日も偏ってるボクさ(笑)。ちなみに今作るとしたら・・・ラモーンズの「Blitzkreig Bop」とかスウィートの「Hell Raiser」とかボウイの「Jean Genie」とか、入れるかな。プリンス「Raspberry Beret」とかSR-71「Politically Correct」、プラシーボ「Bruise Pristine」「The Bitter End」あたりも、苦しゅうないそウヒヒヒヒ・・・と、深夜テンションも露に、なんと次回に続く。